【山形県南陽市】開湯920余年の小さな温泉街に公衆浴場が3つも!|山形県の赤湯に行ってみっぺ!【前編(温泉編)】

温泉王国と言われる山形県南部に位置する赤湯温泉は、JR山形新幹線も停車する駅から車で5分、歩いても30分と近い場所に温泉街があります。

ペットも泊まれるお宿や、美術館のようなお宿とそれぞれ趣向を凝らしてある宿が14件と、こじんまりまりとした温泉街です。そんな小さな温泉街に市民の日常に寄り添った公衆浴場がリニューアルし、立ち寄り湯として観光客からも愛される日帰り湯が点在しています。

リニューアルされた共同浴場を中心に、赤湯温泉の歴史や効能なども併せてご紹介していきます。

どうぞ最後までお楽しみください。


赤湯温泉とは?効能は?

1093年(寛永7年)に奥州統一に随行していた八幡太郎義綱が、お告げにより湧き出す湯を発見したのが始まりとされています。そして、傷ついた兵士たちが湯につかると湯は赤く染まり、傷が癒えたことから「赤湯」と呼ばれるようになったと伝承されています。

赤湯温泉は、来年2023年で開湯930年となる歴史ある温泉です。

赤湯温泉の泉質や効能は?

赤湯温泉には源泉が3つあり、1つの温泉地にしては珍しく2種類の源泉があります。源泉の名は『森の山源泉』『森の山2号源泉』と『湯河原源泉』です。

森の山源泉は含硫黄・ナトリウム・カルシウム塩化物泉となっており薬効成分が高く多くの効果が期待できるとされています。

湯河原源泉は単純泉で成分的に優しく、刺激が少ないので肌が弱い人も安心して入浴できる温泉として親しまれています。

どちらも湯の色は無色透明で肉眼で湯花は確認できません。


小さな温泉地に公衆浴場が3つも!前はもっとあったの?

赤湯温泉には公衆浴場(共同湯)が「赤湯元湯」「あずま湯」「烏帽子の湯」「大湯」「丹波湯」「とわの湯」と6つもありました。温泉旅館も14件、他にも足湯と飲泉所があり湯量の豊富さを物語っていました。

大湯と丹波湯は早くに後継者不足と老朽化により閉鎖され、4か所の公衆浴場となっていましたが、独自の源泉を持っている烏帽子湯を残し、他はそれぞれ統合しリニューアルして現在は3つの営業となっています。


それぞれの公衆浴場の情報

3つの公衆浴場それぞれに特色と入浴料などをご紹介します。

烏帽子湯

こちらは住宅街にポツンとありました。建て替えなどもしていないのでさすがに古いのですが、独自の源泉を持っているだけあって泉質も良好です。

さらにこちらの特徴は何と言ってもカラン・シャワーも温泉なのです。温泉三昧で入浴料も120円!ありがたい温泉ですね。ご近所のかたが羨ましいほどです。

烏帽子湯<Information>

  • 名  称:烏帽子湯
  • 住  所 : 山形県南陽市赤湯356−2
  • 営業時間 : 6:00~11:30/14:00~21:30
  • 休業日 : 金曜日
  • 入場料 : 120円 ※小学生以下100円(全公衆浴場共通) ※3歳未満無料
  • URL : 南陽市公式URL(赤湯温泉公衆浴場)
  • 泉質分類 : 含硫黄 ナトリウム カルシウム 塩化物温泉
  • 効能分類 : 切り傷 皮膚病 婦人病 火傷 糖尿病

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赤湯元湯

赤湯温泉街の中央に位置する赤湯元湯は二つの源泉の浴槽があり、違いを楽しみながら入浴できます。入浴料は240円です。公衆浴場なので石鹸、シャンプーは備えてないのでご持参をお忘れなく。

効能も赤湯温泉共通の、きりきず・やけど・慢性皮膚病・慢性婦人病・虚弱児童・糖尿病となかなか優れています。

photo by ikoke
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入り口は別になりますがお土産屋さんもあり、併設して足湯もあります。湯上りに覗いてみる楽しみもありますね。

赤湯元湯<Information>

  • 名  称:赤湯元湯
  • 住  所:山形県南陽市赤湯754−2
  • 営業時間:8:00~14:00/15:00~21:30
  • 休業日:水曜日
  • 入場料:240円 ※小学生以下100円(全公衆浴場共通) ※3歳未満無料
  • URL:南陽市公式URL(赤湯温泉公衆浴場)
  • 泉質分類:含硫黄 ナトリウム カルシウム 塩化物温泉
  • 効能分類:切り傷 皮膚病 婦人病 火傷 糖尿病

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湯こっと

photo by ikoke

赤湯温泉公衆浴場の「あずま湯」「とわの湯」を引き継ぎ新設し「赤湯温泉 湯こっと」として2022年6月5日にオープンしました。バリアフリー対応の貸切風呂(要予約)もあります。

一般入浴料は300円で、使い切りようリンスインシャンプーとボディソープを入り口で渡してくれます。しかも、タオル販売や貸しバスタオルもあるので、手ぶらで訪れても気軽に入浴できますよ!

お湯はぬるめと熱めの2つの浴槽になっており、2種の源泉の湯を混ぜて引き源泉かけ流しとなっています。

休憩コーナーも広々としていて、驚きのワイン自動販売機もありました。赤湯はブドウ栽培も盛んで昔からのワイナリーが4件、新しいワイナリーが2件もありワイン醸造の歴史もある土地なのです。

美味しいワインが風呂上りに飲めるなんて、嬉しくなっちゃいますね!車運転の方用に絞りたてぶどうジュースもありますのでご安心を。

湯こっと<Information>

  • 名  称:湯こっと
  • 住  所 : 山形県南陽市赤湯3004番地の1
  • 営業時間 : 6:00~22:00
  • 休業日 : 火曜日(祝日の場合は木曜日)
  • 入場料 : 300円 ※小学生以下100円(全公衆浴場共通) ※3歳未満無料
  • URL : 赤湯温泉 湯こっと
  • 泉質分類 : 含硫黄 ナトリウム カルシウム 塩化物温泉
  • 効能分類 : 切り傷 皮膚病 婦人病 火傷 糖尿病

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泊りも良いけど、立ち寄り湯もおすすめ!赤湯温泉に行ってみっぺ!

930年近く歴史ある赤湯温泉。その赤湯温泉に公衆浴場が3つ、しかもその1つは今年6月に2つの公衆浴場を引き継ぎ新設された湯こっとがあります。

3つの公衆浴場とも泉質も良く、それぞれの特色があり大変魅力的な施設となっています。赤湯温泉は、昭和レトロな公衆浴場を筆頭に足湯やお土産屋さん併設の公衆浴場、バリアフリーやワインまで飲める公衆浴場とありお風呂のはしごをしたくなるよう温泉地です。

皆さんもぶらっと訪ねてみませんか?湯あたりをしないように休み休みのはしご湯もおすすめですよ!


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