【秋田県】日本三大地鶏「比内地鶏」をもっと好きになる!特徴・歴史・美味しい食べ方を紹介
秋田県北部地方の「比内(ひない)」では、江戸時代から地鶏の生育が盛んです。比内地鶏(ひないじどり)は日本三大地鶏の1つに数えられ、その肉は濃厚な味と弾力のある歯ごたえが堪らない美味しさをかもし出します。
今回は比内地鶏の特徴や歴史と、美味しく食べるための食べ方をお伝えします。比内地鶏の魅力を知って、食卓をより豊かに楽しみましょう。
比内地鶏の特徴とは
比内地鶏とは、日本三大地鶏の1つに数えられる美味しい鶏です。日本三大地鶏の他2つは、鹿児島県のさつま地鶏と愛知県の名古屋コーチン。つまり、東北で唯一ランクインしている地鶏が秋田県の比内地鶏です。
食した時の特徴としては、「味の濃厚さ」と「食感の良さ」が挙げられます。一般的な鶏肉よりもコク深い甘みが口いっぱいに広がり、シャキシャキとした弾力の強い身を噛めば噛むほどうま味が溢れます。
赤身が多い肉質なので、煮るのも焼くのもオススメ。
身や骨から取れるスープは、こってりとしたうま味を味わえます。
秋田グルメ文化を語るには無くてはならない存在になっている比内地鶏ですが、食文化の立役者として根付くためには様々な困難がありました。
比内地鶏の歴史
比内地鶏のルーツとなった鶏が、「比内鶏」です。比内鶏は江戸時代には存在が知られていて、ヤマドリに似た肉質は食味が良く、藩主への年貢として献上されていたほど。
しかし、比内鶏には弱点がありました。それは、「病気にかかりやすい」「成長が遅いわりに繁殖率が悪い」「体が小さい」「神経質で環境変化に敏感」など。
つまり、育てにくい上に商売の割に合わない部分があったため、商品としての販売が難しく、生産者に敬遠されました。昭和初期には比内鶏の飼育数が激減し、国の天然記念物として指定されることに。
そこで秋田県の畜産試験場で、昭和48年から県特産物の開発のために比内鶏の品種改良を行い、比内鶏とロードアイランドレッド種の鶏をかけ合わせた「比内地鶏」を生み出しました。
現在、比内鶏は市場に出回っていないため、比内鶏と表示された飲食店の看板を見かけたとしても、食べることができるのは比内地鶏です。
比内鶏の特徴である食味を維持しつつ生育しやすく改良された比内地鶏は、さらに良質な肉質を維持するために飼育方法やエサなどの研究が行われています。比内地鶏は今後さらに美味しい肉質になっていく可能性があるということですね。
比内地鶏のおすすめレシピ
比内地鶏の肉を手に入れた時、どんな食べ方をしたらうま味を十分に引き出せるか気になりますよね。
比内地鶏の調理のポイントは、ダシを活かすこと。比内地鶏の濃厚なうま味が詰まった脂を、スープやソースに広げたり、他の具材に吸わせたりと、味わい尽くせる料理がオススメです。
そこで、オススメな料理例を3つご紹介します。
きりたんぽ鍋
定番中の定番である秋田名物。濃厚な秋田地鶏の出汁を吸い込んだきりたんぽは、極上の味わいです。
準備する材料は、野菜や豆腐、きのこ、糸こんにゃくなど。比内地鶏ときりたんぽがあれば、あとはお好みのものでOK。スープは市販のものでも、鶏出汁と醤油ベースでご自身で調味しても大丈夫です。肩肘を張り過ぎずに楽しみましょう。
親子丼
鶏肉料理の定番といったら親子丼ですね。比内地鶏も例外ではありません。
親子丼なら、トロトロ玉子と炊き立てご飯が、比内地鶏の出汁を余すことなくキャッチ。最後の一口まで飽きがこない、ワンランク上の親子丼に仕上がります。
せっかくなので、ぜひ玉子も美味しくて濃厚な新鮮なものを使用してください。
オーブン焼き
比内地鶏そのものの味を楽しむには、シンプルな焼き物がオススメ。フライパンや炭火などで焼く方法もありますが、火加減や焼き加減を悩むときにはオーブンや魚焼きグリルを使うと手軽です。
鶏肉に火を通している間に、付け合わせやソースを準備すれば時短にもなります。もしくは天板に鶏肉と一緒にジャガイモやニンジンを並べて焼いてしまっても良いですね。
オーブンの場合、200℃で20分ほどが焼き時間の目安です。ご家庭の機器に合わせて加減して下さい。
まとめ
今回は秋田県の美味しい地鶏、比内地鶏の紹介をしました。ワンランク上の食卓を楽しむ際、比内地鶏はオススメの食材です。噛めば噛むほど味わえる濃厚なうま味を、ぜひ楽しんでみてください。