金山町の大塩天然炭酸場

大塩天然炭酸場|天然の炭酸水が湧き出す!全国的にみても珍しい湧水【福島県金山町】

福島県の南西部…「奥会津」と呼ばれ、越後山脈を挟んで新潟県と隣接する金山町には「天然の炭酸水」が湧く珍しい湧水が存在します。


天然の炭酸水が湧く大塩天然炭酸場

大塩天然炭酸場(おおしおてんねんたんさんば)は福島県大沼郡金山町の大塩地区にある湧水です。

ただし普通の湧水ではなく、自然の炭酸ガスを含んだ天然炭酸水が湧き出しているという…全国的にみても珍しいもので、古くから地元では“薬泉”として利用されてきたようです。

世界的にみても珍しい「軟水」の微炭酸水

「天然の炭酸水(自然に炭酸ガスを含んだ湧水)」そのものは世界中に存在しますが、

  • 飲める水質
  • 安定した湧出量
  • 適切な炭酸濃度
  • 保存・採水可能な環境

まで揃う場所は限られ、さらに大塩の天然炭酸水は世界的にみても珍しい「軟水の天然炭酸水」として知られています。

2016年のG7伊勢志摩サミットや2019年のG20大阪サミットの会議場の卓上水や宿泊ホテル客室・報道陣控室の常備水として採用された実績があり、更にはミシュランガイド掲載の有名レストランJALファーストクラスでも採用されるなど、確かな品質が各所で認められています。

現地なら無料で味わえる!大塩天然炭酸場

そんな貴重な天然炭酸水が現地では無料で味わえます。

金山町内を走る国道252号線沿いには専用の駐車場が完備されていて、大塩天然炭酸場にはそこから約200m、歩いて大体5分程度で到着します。

大塩天然炭酸場(駐車場からの道のり)
大塩天然炭酸場(駐車場からの道のり)

山道や険しい道ではなく完全な舗装道路なのでアクセスも容易です。

Trail entrance in a wooded area with a paved path, wooden posts, and white banners with Japanese characters on both sides.
大塩天然炭酸場(全景)

現地は大きな広場になっていて、いくつかのイス・テーブルが設置されています。

上部写真の奥に見える山肌沿いに井戸や水汲み場等の採水施設が整備されています。

大塩天然炭酸場(天然炭酸水の井戸)
大塩天然炭酸場(天然炭酸水の井戸)

井戸の方は深さ約4メートル。落下防止に大部分は閉鎖され汲み口が一カ所だけ開閉可能となっています。ペットボトルに多めに持ち帰って楽しみたい場合などはこちらの利用がいいかもしれません。

注意

炭酸ガスを含有する炭酸水という性格上、井戸内には高濃度の二酸化炭素が充満している可能性があります。万が一落下した場合、二酸化炭素中毒にて自覚症状がほとんどないまま意識を失ってしまう可能性があります。

過去には死亡事故も発生しているようなので採水の際は十分注意してください。

大塩天然炭酸場(天然炭酸水の水汲み場)
大塩天然炭酸場(天然炭酸水の水汲み場)

井戸の隣には気軽に利用できる水汲み場も別で設置されています。ちょっと試飲する程度ならこっちの方が利用しやすいかもしれません。

大塩天然炭酸場(実際に汲んだ天然炭酸水)
大塩天然炭酸場(実際に汲んだ天然炭酸水)

ペットボトルに汲んでみた天然炭酸水。一般に販売されている炭酸飲料を想像して飲むとかなり弱いですが、確かに炭酸を感じます。


大塩天然炭酸水の歴史

現地の解説版によると炭酸水の存在は古くから知られ「薬泉」として利用されていたようです。

明治十年に旧会津藩士が「太陽水」と命名し、慢性胃腸病・糖尿病・便秘の妙薬として会津をはじめとした近県に販売したことで認知が広がります。

明治36年、日本の飲料の父といわれる倉島謙氏が岩代天然炭酸鉱泉株式会社を設立。当地に工場を建設し、ヨーロッパ最大の天然炭酸鉱泉会社「アポリネス社」と提携、ドイツ人技師2名を招聘しビン詰め出荷を開始します。

ドイツには「芸者印タンサンミネラルウォーター」として輸出、国内では「万歳炭酸水」の商標で銀座に直営店を設け販売したそうですが、輸送コストが障害となり後に休業してしまいます。

大塩天然炭酸場(現地の解説版)
大塩天然炭酸場(現地の解説版)

その後も何度か生産計画が持ち上がりますが失敗。しかし平成16年に再度製水工場が建設され現在に至ります。

今では炭酸水の一般販売も行われていて、ネット経由で購入することも可能です。


まとめ

大塩地区には「滝沢天然炭酸水」と呼ばれるもう一つの炭酸場が存在します。

大塩天然炭酸場のような井戸はなく、小規模な「水飲み場」といったサイズですが、両方の炭酸水を飲み比べしてみるのも面白いかもしれません!

金山町大塩天然炭酸場

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