【宮城県気仙沼市】山一面が真っ赤な絨毯。日本一のツツジの名所!徳仙丈山

宮城県北東部の気仙沼市にそびえる徳仙丈山は日本一のツツジの名所と呼び声高い標高711mの山です。
自生するヤマツツジとレンゲツツジはなんと東京ドーム約10個分の50ha、その数は実に50万本以上と言われます。
5月中旬から下旬にかけて満開を迎え、紅葉の時期に迷い込んだのかと思えるほど、山全体を赤やオレンジに染め上げます。

赤く染まった山頂は、遠く離れた平野部からも見ることが可能で、周囲の山の緑と赤く染まった徳仙丈山のコントラストが見事です。

ツツジの名所になった理由

徳仙丈山は大正初期から昭和25年まで銅を採掘した「徳仙銅山」がありました。

火入れや山火事の後は牧草地等として利用されていました。

現在の登山道の一部は「火防線」として造られたものです。

その後幾度もの山火事や植林事業が行われた結果、徳仙丈山の気候と山頂一帯の「黒野牧(くろのぼく)」という土壌がツツジの成長に適していたことなどから、自生のヤマツツジの大群落となったといわれています。

30数年ほど前はツツジの株も小さく、地元の人でさえあまり注目していませんでした。

しかし、山 に咲くツツジに魅了された当時の気仙沼市議 故・佐々木梅吉氏は、昭和51年に仲間とともに下草やツツジに絡まる ツタを刈る活動をしながら、「撫育管理」の必要性を訴えた。 

この作業により草木の陰になっていたツツジは大きく成長し 鮮やかに山を彩るようになり、後に市も草刈りや歩道の整 備などを行いました。佐々木氏は有志による「徳仙丈の自然と つつじを守る会」を結成し、昭和53年に「第1回つつじ祭り」 を主催、その意思は現在「徳仙丈のつつじを愛する会」に受け継がれ、つつじ祭りの開催や自然保護活動が行われています。

佐々木氏の活動と同じ時期に南側の本吉町でも、当時の町議 故・須藤隆氏が「本町の貴 重な財産であるつつじの保護」を議会に求め、ツツジの魅力と山の整備を町に訴えながら、自ら草を刈り、ツツジの生育に適し た環境づくりを行い、昭和56年からツツジの保護活動が町の事業として開始されるに至りました。

 2人の先人の熱い想いと、それに共感した地域の人々の 地道な活動が市や町を動かしてきた歩みが、徳仙丈山のツツジが全国に名を馳せた礎になっています。

ツツジの特徴

ツツジはツツジ科ツツジ属の植物の総称で、主にアジアに広く分布し、ネパールでは国花となっているほど愛されている花です。

桜の花が終わるから初夏にかけて開花します。

刈り込みができるので、生垣にもよく使われるほか、低木の街路樹の足元に植栽されるなど、様々な場所に植栽されています。

徳仙丈山へのアクセスルート

徳仙丈山へは北の気仙沼側と南の本吉側からの2本のアクセスルートがあります。南の本吉側は道が狭いため、普通車のみ通行可能で運転には注意が必要です。

気仙沼側

気仙沼側は以前は未舗装区間がありましたが、現在は舗装され片側1車線の道路になっており、大型車も通行できます。

駐車場もあり、大型バスの駐車場が3台、普通車向けの駐車場が合計150台駐車可能です。

本吉側

もう一方の南の本吉側は、道が狭く普通車のみ通行可能です。。

対向車とのすれ違いなどが苦手な方は気仙沼側からのアクセスをオススメします。

登山口付近に駐車場が三ヶ所あり合計80台駐車可能です。

登山ルート

気仙沼側登山口

気仙沼側登山口からは、約15分で第一展望台に到着します。

第一展望台からは「つつじが原」を一望でき、圧倒的なスケールで咲き誇るツツジの群生を見ることができます。

さらに第一展望台から5分進むと第二展望台があり、そこからさらに進んだツツジ街道はまるでツツジのトンネルのようで、人の背丈よりも大きなつつじが群生しています。

本吉側登山口

本吉側登山口からは、尾根道に出るまで急坂があるが、尾根道に出てしまえば南北に眺望が開け、爽快な気分の味わえる「尾根道コース」と、作業道を利用した、なだらかで子供からお年寄りまで歩きやすい「のんびり作業道コース」があります。

装備や所要時間は?

気仙沼側、本吉側どちらのルートも40〜1時間程度で山頂に辿り着くことができます。

ピクニック気分で散策でき、運動に適した格好であれば本格的な登山用の装備は必要ないので、どなたでも安心して登ることができますよ!

ただし、途中に売店などはありませんので水分はしっかり取れるよう事前に飲み物の準備だけはお忘れなく!

INFORMATION


  • 駐車場(無料)
    • 気仙沼側: 普通車150台、大型車3台
    • 本吉側:普通車80台
  • タクシー料金の目安:JR気仙沼駅→徳仙丈山 片道4,000円〜5,000円
  • ツツジの見頃の時期:例年5月中旬〜下旬
  • URL:気仙沼観光推進機構

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