肥後細川庭園は無料で楽しめる大名庭園!
目白台にある「肥後細川庭園」をご存じですか? こちらは、幕末から熊本の大名・細川家の屋敷があった場所で、当時の面影を残した庭園が無料で開放されています。都心の閑静な住宅地にある大名庭園で、ゆったりした時間を楽しみませんか?
京都の嵐山をイメージした庭園を散策!
東京メトロ有楽町線の江戸川橋駅で下車したら、神田川に沿って15分歩くと目白台と呼ばれる場所です。神田川から見上げると山にも見える台地が広がっていて、その一帯が「肥後細川庭園」なのです。その名の通り、ここは江戸時代末期から熊本54万石の大名・細川家の下屋敷となり、明治15年には細川侯爵家の本邸となりました。さらに、明治26年には、後に迎賓館赤坂離宮を手掛けた片山東熊が設計した美しい洋館が庭園の前にそびえていたのです。
「肥後細川庭園」の景観ですが、明治時代に整えられた池泉回遊式庭園の雰囲気を今も受け継いでいます。こちらの庭園は京都の嵐山をイメージしています。丘の上のあちこちに、休憩できる場所が用意されていて、さまざまな方角から池を見下ろす展望台も用意されています。訪れたのは記録的な猛暑の日でしたが、目白台の森の木陰にいると、涼しい風が吹いてきて、猛暑を忘れさせてくれました。
先ほど、池を見下ろしていた場所は、写真右手の緑の中です。台地の傾斜を山に見立てていて、ただ池を眺めるだけではなく、池を抜きにして、山と森の中の散策を楽しめるようにも作られています。そしてまた、緑を多く残している目白台地の湧き水を、うまく利用して、丘の上にいくつもの滝を作り、それらの水が池に流れていくようにも設計されているのです。
そしてまた、四季の変化も楽しめるように作庭されていて、しかも熊本ならではの花が楽しめるのです。春は梅や桜はもちろんのこと、2月には肥後椿、4月には肥後芍薬が見事です。夏を前には肥後花菖蒲が6月頃に、秋の終わりにの11月には肥後山茶花を楽しめます。何より嬉しいことに、四季を通じて、この美しい庭園は入園無料なのです。
それと、もう1つの無料スポットがあります。写真の中央にある建物「松聲閣(しょうせいかく)」の2階にある展望所もまた、無料で利用できます。では、さっそく行ってみましょう。
「松聲閣(しょうせいかく)」で一休み!
松聲閣の玄関です。なんとも威厳に満ち溢れていて、入っていいのかためらってしまいますが、こちらは自由に入館できます。元々は、細川家の学問所だった建物でしたが、細川侯爵家の住まいになったこともあるそうです。写真の松聲閣は、かつての建物を修復し、耐震工事を施した上で、2016年1月から文京区の集会所としても活用されているのです。
入館すると、正面には松聲閣についてのパネルが展示されていて、くまもんがお迎えしてくれます。靴を脱いでスリッパをはいて、2階の展望所「山茶花」へと向かいます。1階には集会室として、洋室の「花菖蒲」「芍薬」、和室の「菊」「朝顔」の4室があります。他に、和室の休憩室「椿」が1階にあり、有料でお茶とお菓子がいただけます。
2階に上がる階段へ向かう廊下からの眺めです。右手に見える白い建物が休憩所「椿」です。写真を左手に進んでいくと2階に上がるエレベーターと階段があります。エレベーターがありますから、脚が悪い方でも安心して、2階の展望所に上がれます。
2階の展望所「山茶花」です。写真に写っているのは、「山茶花」の半分です。画面の左外側の部屋には、休憩するためのイスが並べられていて、液晶テレビからは「肥後細川庭園」を紹介する映像が流れています。訪れた時、ちょうどグループで訪れた方たちが着席して、映像を眺めていました。こちらは、朝9時から17時まで利用できます。11月~1月の期間については、16時30分までとなります。では、さっそく、こちらからお庭を眺めてみましょう。画面の右端が廊下になっていて、広々とした大きな窓が広がっているのです。
展望所「山茶花」からの、「肥後細川庭園」の眺めです。庭園全体を見下ろせますから、かつての細川侯爵家の方たちが眺めていたように庭園を鑑賞できます。ちなみに、訪れた日は猛暑日でしたから、無料で冷房の効いた涼しい展望所からお庭をじっくりと楽しめたのは、とてもありがたかったです。
いかがでしたか?
「肥後細川庭園」は入場無料の大名庭園ですが、都内にある有料の大名庭園と比べても規模と美しさについては、全く遜色ありません。都心での散策に、おすすめのスポットです!
INFORMATION
名称 | 文京区立 肥後細川庭園 |
所在地 | 東京都文京区目白台1-1-22 |
電話番号 | 03-3941-2010 |
公式URL | http://parks.prfj.or.jp/higo-hosokawa/ |
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