池袋でハリーポッター気分を体験!自由学園明日館
自由学園明日館は、大正10年(1921)に羽仁吉一、もと子夫妻が池袋で創設した女学校です。設計は20世紀を代表する建築家フランク・ロイド・ライトと、弟子の遠藤新。校内は、まるでハリーポッターの魔法学校のようなファンタジックな雰囲気が漂っていて、池袋にいながら異世界情緒が楽しめます!
池袋に残るフランク・ロイド・ライトの名建築!
校舎の東教室棟にある受付から入館して最初の展示室が、『婦人之友社 羽仁先生記念室』です。小教室の1つに、学園創設者の羽仁吉一・もと子夫妻が明治36年(1903)に創刊した女性誌『家庭之友』と、現在にも続く『婦人之友』の展示と、婦人之友社の歩みを展示しています。この部屋のある東教室棟は、大正14年(1925)に完成しました。
中央棟は、真ん中に礼拝ホールがあり、左右に大教室などがあります。その1つで、タリアセんと呼ばれる教室です。大教室はセミナーやイベントでの貸出しも行っていますので、テーブルやイスなどの設備は、そのためのものです。
窓から見えるのは、西棟教室です。時間貸し利用のできる2つの教室、それとフランク・ロイド・ライトに関する著作や資料の閲覧できる『ライト・ライブラリー』が並んでいます。
まるで魔法学校みたいな!?生徒食堂
大きな石造りの暖炉の周りにテーブルとイスが並んでいます。ここが、生徒食堂です。中央棟の、礼拝ホールの裏側の中二階にあります。
とても日本の学校とは思えない空間が広がっています。今から90年も前、生徒たちは、ここで温かい手作りの昼食をいただいていたのです。奥に見える小部屋は、後に食堂が手狭になったことから、食堂の東側に増築した食堂で、他に北側と西側にも小部屋が増設されています。
いかがですか、窓も、空間も、調度品にしても、独特の幾何学的なデザインで統一されています。大正時代の日本の女学校の生徒食堂というより、まるでハリーポッターの魔法学校の施設のどこかにいるような雰囲気じゃありませんか?
暖炉の裏側に、ミニミュージアムがあります。フランク・ロイド・ライトと、自由学園明日館の保存工事に関しての資料が展示されています。フランク・ロイド・ライトでは、日本では、旧帝国ホテルの設計などでおなじみの20世紀を代表する建築家です。
また、写真の左端は吹き抜けになっていて、1階ホールの開放的な大きな窓と、ホールに並ぶテーブルやイスを見下ろすことができます。
ミニミュージアムに展示されている自由学園明日館のミニチュアです。ちょうど、生徒食堂の内部が見えています。自由学園明日館のデザインは、中央棟を中心に、教室棟を左右対象に配置しています。
幻想的なホールで、ティータイムはいかが?
1階ホールの大きな窓は南側を向いていて、ホール全体を自然光で満たしてくれます。天気のいい日は前庭がキラキラ輝いていて、実に幻想的です。
また、窓の周囲に見えるイスですが、こちらもライトがデザインしたと言われています。背もたれが六角形になっていて、旧帝国ホテルで使用されていたピーコックチェアと同じコンセプトのデザインです。
自由学園明日館の見学でのおすすめは、喫茶付見学です。見学料400円に200円プラスした600円で、1階ホールのお好きな席に座って、コーヒーか紅茶、それとお菓子をいただきながら、ゆったりとくつろげます。
窓の向こうに見えているのは桜の木で、春の桜の季節は特に素晴らしい眺めとなります。春夏秋冬、それぞれの季節が、まるで絵画のように、窓の向こうに広がるのです。JR池袋駅から徒歩5分で、これほどファンタジックな場所が他にありますでしょうか? 都内でも屈指のティースポットではないでしょうか?
中央棟の西端の教室です。この部屋こそ自由学園最初の入学式が行われた場所です。まだ荒壁が残って、塗装もされていなかった状態だったそうです。現在は自由学園の教育を紹介するPR室として使われています。
いかがでしたか?
関東大震災や第二次世界大戦の空襲からも免れ、今も池袋に建つ自由学園明日館は、平成9年(1997)5月に国の重要文化財指定を受けました。とても96年前のデザインとは思えない、ファンタジックな空間はデートや女子会でのティータイムにおすすめです!
INFORMATION
名称 | 自由学園明日館 |
所在地 | 東京都豊島区西池袋2-31-3 |
電話番号 | 03-3971-7535 |
公式URL | http://www.jiyu.jp/ |
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